ルール・マナー

一打で球に二度当たったとき追加罰がない条件を解説|初心者向けに要点を整理(ゴルフの偶然の二度打ち)

ゴルフの二度打ちは、一回のストローク中に偶然の二度打ちが起きたのであれば追加の罰はありません。球へ二回以上当たっても、そのスイングを一打と数え、原則として球が止まった場所から続けます。ただし、意図的な再接触や、球を押し出す・かき寄せる・すくい上げる動作は、この無罰の扱いには入りません。

ラフからウェッジでアプローチするゴルファー Photo by cottonbro studio on Pexels

はじめに

偶然の二度打ちで迷いやすいのは、何を一打と数え、どこから再開するかです。答えは無罰・一打だけ・止まった場所からの三点。ゴルフルール・マナーの全体像を確認する前に、この三点をゴルフ場で使える形に分解します。

偶然の二度打ちとは

偶然の二度打ちとは、ゴルフ規則上、一回のスイングでゴルフボールへクラブが意図せず二回以上当たる出来事です。接触音が二回だったかだけでなく、二回目以降が一続きのストローク中に偶然起きたかを見ます。

規則を共同で管理するR&Aは、ゴルフ規則10.1aで、次のように明記しています。

「プレーヤーのクラブが偶然に2回以上球に当たった場合、1回のストロークとなるだけで、罰はない。」

— R&A「ゴルフ規則10.1a」

「2回以上」とあるため、三回触れても接触回数ごとに打数は足しません。ゴルフでは実際のストロークと規則上の罰打を分け、偶然の複数接触は実打一打だけを記録します。

偶然の二度打ちに追加罰がない3条件

偶然の二度打ちを無罰として扱う条件は、ゴルフのストロークが一回であること、複数接触が偶然であること、通常の打つ動作から生じたことです。ゴルフの罰打を加えない根拠は「二度当たった場所」ではなく、この三条件にあります。

第一の条件は、一回のストローク中であることです。 ストロークとは、球を打つために行うクラブの前方への動きです。最初に球へ当たった後、そのまま続くフォロースルーで浮いた球へ再び触れたなら、一続きの動作として整理できます。いったん動作を止め、改めて球へクラブを向けた場合とは区別します。

第二の条件は、二回目以降の接触が偶然であることです。 「偶然」は、二回目を狙ってクラブを動かしたのではないという意味です。深い芝などのライで球が前へ進まず、振り抜いたクラブが追いつく場面は典型ですが、ラフにいたこと自体が無罰を決めるわけではありません。

第三の条件は、球を正しく打つ動作から複数接触が生じたことです。 ゴルフクラブと球の接触は一瞬であることが基本です。球を運ぶように押し続けたり、クラブでかき寄せたりする動きは、偶然の二度打ちとは別の規則問題になります。

2018年までの旧規則では実際のストロークに1罰打を加えましたが、2019年の改正後は一打だけです。ゴルフサプリの解説も「ショットの1打は加算されますが、罰打はつきません。」と整理しています。

スコアは1打として止まった場所から再開

偶然の二度打ち後は、球をあるがままにプレーするのが基本で、スコアカードにはそのストロークを一打として反映します。二度打ちそのものを理由に元の位置へ戻したり、自動的に打ち直したりはしません。

たとえば、三打目のアプローチで偶然二度当たり、球がグリーン上に止まったとします。三打目は一打のままです。追加罰はないため、次に行うのは四打目、つまり3打目から4打目へ進みます。

起きたこと記録次の処置
三打目で偶然二度打ち三打目を1打と数える止まった場所から四打目
二回接触したので二打と記録誤り接触回数ではなくストローク数で数える
旧規則の1罰打を追加現行規則では誤り2019年改正後は追加罰なし
元の場所へ戻して打ち直す二度打ちだけを理由にはしない球が止まった場所を確認

ただし、球が止まった場所に別の規則が関係するなら、その規則を別途適用します。たとえばジェネラルエリアで球が地面へ食い込んだ場合は地面に食い込んだ球の救済を確認します。カート道路へ止まったなら、カート道路の無罰救済に使う完全な救済のニヤレストポイントと救済エリアを確認します。偶然の二度打ちが無罰でも、その後の球の状態や場所まで無条件になるわけではありません。

ストロークプレーでは、二度打ちの一打だけを実打として残します。スコアカード分析用の余白へ「3打目・偶然の二度打ち・規則10.1a」とメモすれば、誤所からのプレーなど別の違反と区別できます。

偶然ではない接触との境界

球を正しく打つことは、クラブヘッドで球へ一瞬だけ接触するという規則10.1aの要件です。球を押し出す、かき寄せる、すくい上げる行為は偶然の二度打ちとは別で、違反すれば一般の罰が問題になります。

状況ストロークの数え方追加罰・扱い次の考え方
一回のスイングで偶然2回以上接触1打二度打ちによる追加罰なし原則、止まった場所から続行
2018年までの旧規則での偶然の二度打ち1打さらに1罰打現行規則には適用しない
球を押し出す行ったストロークを数える規則10.1違反を判断競技形式に応じた一般の罰
球をかき寄せる行ったストロークを数える規則10.1違反を判断競技形式に応じた一般の罰
球をすくい上げる行ったストロークを数える規則10.1違反を判断競技形式に応じた一般の罰
二回目を狙って動く球へ再接触偶然の例外ではない関係する別規則も確認自己判断せず委員会へ確認

規則10.1違反の一般の罰は、ストロークプレーでは2罰打です。一方、マッチプレーではホールの負けとなります。したがって「故意なら必ず追加で何打」と場面を見ずに断言するより、まず偶然の例外から外れることを確認し、競技形式と競技委員会の裁定を照合するのが安全です。

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二度打ちが起きやすい場面と見分け方

バンカーや深いラフ、短いアプローチ、パッティンググリーンは偶然の二度打ちが起き得る場面です。ただし、場所は無罰条件ではありません。どこで起きても、一回のストローク中の偶然の複数接触かを判断します。

深いラフでは、ロフトの大きいウェッジでロブショットのように球を上げようとしても、芝の抵抗でボール初速が出ずクラブが追いつくことがあります。バンカーでも、斜面から戻った球へフォロースルー中のクラブが再接触し得ます。

ゴルフスイングはフォロースルーまで続くため、キャリー距離がほとんど出ず、落下地点がクラブの進路に残ると再接触しやすくなります。二回の音だけでなく、最初の接触後の球とクラブの動きを確認します。

短いアプローチでは、インパクトポジション後のクラブパスが球と同じ方向へ続くと再接触しやすくなります。スイングテンポが急変し、フェース角を上へ向けると、浮いた球へヘッドスピードが追いつきます。打点と音を一緒に確認してください。

パッティングでも、転がり始めた球へクラブが追いつけば偶然の二度打ちは起こり得ます。発生場所ではなく、一回のストローク中の偶然の接触かで判断します。

偶然の二度打ちをその場で判断する流れ

偶然の二度打ちを疑ったら、まず一回のストローク中だったか、次に接触が偶然だったか、最後に球の停止位置へ別規則が関係するかを確認します。競技で判断が割れた場合は、日本ゴルフ協会が案内する公式規則を確認し、競技委員会へ事実関係を伝えます。

flowchart TD
  A[一回のストローク中か確認] --> B{二回目以降は偶然か}
  B -->|はい| C[そのストロークを一打と数える]
  B -->|いいえ| D[偶然の無罰扱いから外す]
  C --> E[球が止まった場所を確認]
  E --> F{別の規則が関係するか}
  F -->|いいえ| G[その場所から次打]
  F -->|はい| H[該当規則の処置を確認]

偶然の二度打ちを、一回のストローク・偶然性・停止位置の順で整理する判断フローです。

その後、球が止まった位置を確認します。通常の場所ならそのまま次打へ進みます。目的外グリーンOBに止まった場合は、それぞれの規則を確認します。ペナルティーエリアや動かせない障害物に関係する場合も、二度打ちとは分けて処置を判断します。

偶然性は、スイングが続いていたか、球へ改めてクラブを向けたか、押す接触が続いたかで整理します。捜索中に球を動かした場合と同じく、ローカルルールではなく規則本文を確認します。事実を共有するゴルフマナーは、プレーのペースも守ります。

初心者が覚える3つの判断ルール

偶然の二度打ちは、三つだけ覚えればその場で整理できます。第一に一回のストローク中か、第二に二回目以降が偶然か、第三にその一打を数えて球が止まった場所から続けるかです。

  • 一回のストローク中で、複数接触が偶然:追加罰なし。接触回数にかかわらず一打です。
  • その一打を数えた後:原則として球が止まった場所から次打へ進みます。
  • 押す・かき寄せる・すくい上げる、または意図的な再接触:偶然の無罰扱いで処理せず、規則10.1aと関係規則を確認します。

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出典

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