女性ゴルファーのフィットネス:美しいスイングを作る体づくり
女性ゴルファーにとって、フィットネスは単なる健康維持だけでなく、ゴルフのパフォーマンス向上に直結する重要な要素です。近年、女子プロゴルファーの間でもフィットネストレーニングが注目されており、稲見萌寧選手はウェイトトレーニングやキックボクシングを取り入れてスイングの安定性を高めています。
本記事では、女性ゴルファーが取り組むべきフィットネストレーニングについて、体幹強化から筋力トレーニング、ストレッチまで包括的に解説します。自宅でできる簡単なメニューから、ジムで行う本格的なトレーニングまで、あなたのレベルに合わせた方法をご紹介します。
女性ゴルファーがフィットネスに取り組むべき理由

ゴルフは一見穏やかなスポーツに見えますが、実は全身を使う運動量の多いスポーツです。研究によると、18ホールをラウンドすると11,245〜16,667歩歩き、女性は約700カロリーを消費します。さらに興味深いことに、ゴルフを続ける人は一般人より平均5年長生きし、死亡率が40%低いという調査結果もあります。
しかし、ゴルフのパフォーマンスを最大限に引き出すには、ラウンドだけでは不十分です。以下の理由から、計画的なフィットネストレーニングが必要とされています。
飛距離アップの可能性 女性と若手ゴルファーは上半身の筋力とパワーを強化することで、クラブヘッドスピードを大幅に向上できます。特に、プッシュ系の力とパワーはクラブヘッドスピードの潜在能力と関連しており、体幹と肩の安定性向上にも役立ちます。
怪我の予防 適切な筋力と柔軟性を持つことで、ゴルフ特有の腰痛や肩の怪我を予防できます。特に体幹の強化は、スイング時の負担を軽減し、長時間のラウンドでも疲れにくい体を作ります。
スイングの安定性 ゴルフフィットネスを通じて体幹と下半身の筋力を高めることで、スイングの軸がぶれにくくなり、ショットの精度が向上します。
女性ゴルファーが鍛えるべき主要な筋肉
女性ゴルファーは、腹筋と臀筋をメインで鍛えることで体力向上や飛距離アップが期待できます。以下の表は、ゴルフで重要な筋肉群とその役割をまとめたものです。
| 筋肉群 | ゴルフでの役割 | 主なトレーニング |
|---|---|---|
| 体幹(腹直筋・腹斜筋・腹横筋) | スイングの軸を安定させ、回転力を生み出す | プランク、サイドプランク、ロシアンツイスト |
| 臀筋(大臀筋・中臀筋) | 下半身の安定性とパワー伝達 | スクワット、ランジ、ヒップスラスト |
| 背筋(広背筋・脊柱起立筋) | 姿勢維持とスイングのパワー源 | デッドリフト、ラットプルダウン、バックエクステンション |
| 肩周り(三角筋・ローテーターカフ) | クラブコントロールと肩の安定性 | ショルダープレス、ローテーターカフエクササイズ |
| 下半身(大腿四頭筋・ハムストリング) | 地面からの力の伝達と安定性 | スクワット、レッグプレス、ルーマニアンデッドリフト |
これらの筋肉群をバランスよく鍛えることで、ゴルフスイング全体のパフォーマンスが向上します。
自宅でできる女性向け体幹トレーニング

体幹トレーニングは自体重で行うため筋肉への負担が少なく、女性でも取り組みやすいのが特徴です。体幹を鍛えることで体を「板」のようにピーンと保つことができ、飛距離アップにつながります。
フロントプランク(基本の体幹トレーニング)
フロントプランクは腹直筋、腹斜筋、腹横筋など、腹筋全体を鍛えることができ、アウターマッスルだけでなくインナーマッスルにもアプローチできるエクササイズです。
やり方
- 床にうつ伏せになり、肘を肩の真下に置く
- つま先を立て、体を一直線に保つ
- お腹に力を入れ、腰が落ちないように注意
- 30秒〜1分キープを3セット
サイドプランク(腹斜筋強化)
サイドエルボーブリッジは腹斜筋という脇腹の筋肉を効率よく鍛えられます。ゴルフスイングでは軸をキープしたり、切り返しでパワーを生み出したりと欠かせない筋肉です。
やり方
- 横向きに寝て、肘を肩の真下に置く
- 体を持ち上げて一直線にする
- 上側の手は腰に当てるか天井に伸ばす
- 30秒キープを左右3セットずつ
バードドッグ(バランスと体幹の連携)
やり方
- 四つん這いの姿勢になる
- 右手と左足を同時に伸ばし、体と平行にする
- バランスを取りながら3秒キープ
- 元に戻して反対側も同様に
- 左右10回ずつ×3セット
ロシアンツイスト(回転力の強化)
やり方
- 床に座り、膝を曲げて足を少し浮かせる
- 上体を少し後ろに傾ける
- 両手を組んで左右に捻る動作を繰り返す
- 20回×3セット
これらのトレーニングは、2〜3週間継続することで身体に変化が生まれ、ゴルフに必要な筋肉がついてくることが報告されています。
下半身強化:スイングパワーの源を鍛える
下半身はゴルフスイングのパワーの源です。特にスクワットは下半身の筋量、筋力、パワーを増やし、スイングスピード向上に最も効果的なエクササイズの一つとされています。
ゴブレットスクワット(初心者向け)
やり方
- 軽めのダンベルやペットボトルを胸の前で持つ
- 足を肩幅より少し広めに開く
- つま先をやや外側に向ける
- お尻を後ろに引きながら膝を曲げて下ろす
- 太ももが床と平行になるまで下げて立ち上がる
- 15回×3セット
ブルガリアンスクワット(片脚強化)
やり方
- 後ろ足を椅子やベンチに乗せる
- 前足を大きく前に出す
- 前足の膝を曲げて体を下ろす
- 前足で押して元の位置に戻る
- 左右各12回×3セット
ヒップスラスト(臀筋集中トレーニング)
やり方
- ベンチに背中の上部を乗せる
- 膝を90度に曲げ、足を肩幅に開く
- お尻を締めながら腰を持ち上げる
- 肩から膝まで一直線になるまで上げる
- 15回×3セット
これらの下半身トレーニングにより、ドライバーの飛距離アップが期待できます。
上半身と肩の強化トレーニング

女性ゴルファーは特に上半身の筋力強化により、クラブヘッドスピードを大幅に向上させることができます。
ダンベルショルダープレス
やり方
- 椅子に座り、ダンベルを肩の高さで持つ
- 肘を曲げた状態から真上に押し上げる
- 腕を伸ばしきったら元に戻す
- 12回×3セット(軽めのダンベルから始める)
プッシュアップ(膝つき可)
やり方
- 腕立て伏せの姿勢(難しければ膝をつく)
- 体を一直線に保ちながら肘を曲げる
- 胸が床に近づいたら押し上げる
- 10〜15回×3セット
ローテーターカフエクササイズ(肩の安定性)
やり方
- 軽いダンベルまたはチューブを持つ
- 肘を90度に曲げて脇を締める
- 肘の位置を固定したまま腕を外側に開く
- ゆっくり元に戻す
- 15回×3セット
これらのトレーニングは、アイアンショットの安定性向上にもつながります。
ストレッチとクールダウン:怪我予防と柔軟性向上
筋トレの前後にはストレッチを取り入れることで、怪我の予防と柔軟性のアップが期待できます。トレーナーは、ストレッチからスタートし、身体を伸ばしてからトレーニングを行うことでより効果が得られると述べています。
ゴルフ特化型ストレッチルーティン
肩甲骨周りのストレッチ
- 両手を背中で組む
- 肩甲骨を寄せながら胸を開く
- 20秒キープ×3セット
股関節のストレッチ
- 片膝を立てて前に出す
- 後ろ足の付け根を伸ばす
- 30秒キープ×左右3セット
体幹回旋ストレッチ
- 椅子に座り、クラブを肩に担ぐ
- ゆっくり左右に体を回転させる
- 左右10回ずつ×3セット
ハムストリングストレッチ
- 長座の姿勢から前屈
- つま先に向かって手を伸ばす
- 30秒キープ×3セット
これらのストレッチにより、スイングの可動域が広がり、より大きなアークでボールを打てるようになります。
週間トレーニングプログラム例
継続的な効果を得るために、以下のような週間スケジュールを推奨します。
| 曜日 | トレーニング内容 | 時間 |
|---|---|---|
| 月曜日 | 体幹トレーニング + ストレッチ | 30分 |
| 火曜日 | 下半身筋トレ + 有酸素運動 | 40分 |
| 水曜日 | 休息日(軽いストレッチのみ) | 15分 |
| 木曜日 | 上半身筋トレ + 体幹 | 35分 |
| 金曜日 | 全身サーキットトレーニング | 30分 |
| 土曜日 | ゴルフ練習 + ストレッチ | 60分 |
| 日曜日 | ラウンドまたは休息 |
トレーニングは基本的に毎日行うことが理想ですが、疲労が溜まっている場合は無理せず休息を取ることも重要です。
まとめ:継続こそが上達の鍵
女性ゴルファーのフィットネスは、飛距離アップ、スコア向上、怪我予防、そして健康寿命の延伸まで、多岐にわたるメリットをもたらします。重要なのは、いくら頑張っても続けなければ効果は望めないということです。
まずは自宅でできる体幹トレーニングから始めて、徐々に下半身や上半身の筋力トレーニングを加えていきましょう。2〜3週間継続すれば、必ず身体の変化を実感できるはずです。
フィットネスを通じて強く、美しく、そして長くゴルフを楽しめる体づくりを目指しましょう。あなたのゴルフライフがより充実したものになることを願っています。
参考情報:






