スタッツ分析で弱点を発見する
ゴルフの上達において、自分の弱点を正確に把握することは非常に重要です。感覚だけに頼っていては、本当の課題が見えてきません。そこで活用したいのが「スタッツ分析」です。スタッツとはstatistics(統計)の略称で、プレーの結果を数値化してデータ処理し、プレーの傾向を分析したり、強み弱みを把握する目的に使うデータのことを指します。
プロゴルファーの多くが統計学者やデータアナリストを雇用し、膨大なデータを分析して競技力を向上させています。アマチュアゴルファーでも、スタッツを活用することで客観的に自分のプレーを評価し、効率的に上達することが可能です。この記事では、スタッツ分析の基本から実践方法まで、詳しく解説していきます。
スタッツ分析とは何か

スタッツ分析とは、ゴルフのラウンドで発生する様々な数値データを記録・集計し、自分のプレーの傾向や課題を明確にする手法です。スコアだけでなく、ショットの精度、パット数、フェアウェイキープ率など、多岐にわたる指標を追跡します。
データ分析で自分の弱点を知る方法によれば、ラウンドのデータを取ることで、あなた自身の弱点を知ることができ、何を練習すべきなのか、改善すべき点が見えてくるとされています。
スタッツの数値を見ることによって、自分がどのようなゴルファーなのかを客観的に知ることができます。自分ではパッティングが苦手だと思っていても、一年間のスタッツを見ると36パット前後で決して悪くなかったりするのは、よくある話です。思い込みではなく、事実に基づいた練習計画を立てることが、効果的なゴルフ練習法の第一歩となります。
最低5ラウンド、できれば10ラウンド分のデータを集めることが推奨されます。それを半年から1年ごとに分けてまとめることで、自分の成長度合いや季節による変化なども把握できるようになります。
主要なスタッツ項目とその意味
ゴルフのスタッツには多様な項目がありますが、特に重要なものをいくつか紹介します。これらの数値を正確に記録することで、スコアメイク術に直結する改善点が見えてきます。
| スタッツ項目 | 説明 | 目標値(アマチュア) |
|---|---|---|
| パーオン率 | パー以下で規定打数内にグリーンに乗せた割合 | 30%以上 |
| 平均パット数 | 18ホールでの平均パット数 | 32~36パット |
| フェアウェイキープ率 | ティーショットでフェアウェイをキープした割合 | 50%以上 |
| リカバリー率 | パーオンを逃した後にパーセーブできた割合 | 20%以上 |
| サンドセーブ率 | バンカーショットから1パットで収めた割合 | 30%以上 |
| 平均飛距離 | ドライバーショットの平均飛距離 | 200ヤード以上 |
プロも活用するツアーのスタッツの記事では、ツアープロの中にはデータを元にラウンドを振り返り、自分の課題を明確にして練習に取り組んでいるプレーヤーがいると紹介されています。
パーオン率は特に重要な指標です。パーオンできなければ、パーセーブは極めて難しくなります。アイアンショット完全ガイドで正確性を磨くことが、パーオン率向上の鍵となります。
Strokes Gained分析の活用
近年、ゴルフ界で注目されているのが「Strokes Gained(ストロークス・ゲインド)」という分析手法です。これはマーク・ブローディ教授が開発した指標で、各ショットが平均と比較してどれだけストロークを得たか、または失ったかを測定します。
最新のゴルフデータ分析によれば、Strokes Gained分析により、ドライビング、アプローチショット、ショートゲーム、パッティングの強みと弱みを正確に特定できるとされています。
従来のスタッツは結果だけを記録するものでしたが、Strokes Gained分析では各ショットの難易度を考慮した上で評価します。例えば、200ヤードのアプローチと50ヤードのアプローチでは、期待される結果が異なります。この文脈を踏まえた分析により、より正確な強み・弱みの把握が可能になります。
スタッツトラッキングの方法では、700以上のデータポイントを追跡できる最新アプリが紹介されており、プレーヤーとコーチがより速く改善できるようサポートしています。
スタッツ記録の実践方法

スタッツを記録する方法はいくつかありますが、現在ではスマートフォンアプリを活用する方法が最も手軽で効率的です。ラウンド中にリアルタイムで入力でき、自動的にグラフ化や分析もしてくれます。
記録すべき基本項目は以下の通りです:
- ティーショット情報:使用クラブ、フェアウェイキープの有無、飛距離
- セカンドショット以降:使用クラブ、距離、結果(グリーンオン、ミス方向など)
- グリーン周り:アプローチの成功率、バンカーショット、チップショット
- パッティング:パット数、距離、ファーストパットの成功率
コースマネジメント戦略と組み合わせることで、どのような状況で良い判断ができているか、逆にミスジャッジが多いかも明確になります。
紙のスコアカードに記録する場合は、各ホール終了後すぐに記入する習慣をつけましょう。後から思い出そうとしても、正確な数値は思い出せません。記録の正確性が分析の質を決定します。
データから見える弱点と改善策
スタッツを集計すると、自分では気づいていなかった弱点が浮き彫りになることがあります。例えば、「ドライバーが苦手」と思っていても、実際にはフェアウェイキープ率が60%もあり、むしろアプローチショットの精度不足がスコアを悪くしている、といったケースです。
よくある弱点パターンとその改善策を以下に示します:
パターン1:パーオン率が低い(20%未満)
- 原因:アイアンショットの精度不足、クラブ選択のミス
- 改善策:アイアンショットの練習を重点的に行う、距離感の確認
パターン2:平均パット数が多い(38パット以上)
- 原因:距離感が合っていない、ラインの読みが甘い
- 改善策:パッティング技術の見直し、練習グリーンでの距離感練習
パターン3:フェアウェイキープ率が低い(40%未満)
- 原因:ドライバーの方向性不足、無理な攻め方
- 改善策:ドライバーのコントロール向上、ティーショットの戦略見直し
パターン4:リカバリー率が低い(10%未満)
- 原因:ショートゲームの技術不足、メンタル面の弱さ
- 改善策:ウェッジショットの練習、メンタルトレーニング
主なスタッツの説明では、各スタッツ項目の詳細な意味と活用法が解説されています。データを定期的に見直し、3ヶ月ごとに改善度合いをチェックすることで、練習の成果を実感できるでしょう。
まとめ:データドリブンな上達を目指そう
スタッツ分析は、ゴルフ上達のための最も効果的なツールの一つです。感覚や思い込みではなく、客観的なデータに基づいて自分の弱点を発見し、的確な練習計画を立てることができます。
最低でも5~10ラウンド分のデータを蓄積し、定期的に見直す習慣をつけましょう。現在ではスマートフォンアプリを使えば、簡単にデータを記録・分析できます。Strokes Gained分析などの高度な手法を活用すれば、より精密な強み・弱みの把握も可能です。
ゴルフ初心者の方も、早い段階からスタッツを記録し始めることで、成長の軌跡を可視化でき、モチベーション維持にもつながります。プロも活用するデータ分析の力を借りて、効率的にゴルフを上達させていきましょう。






