パターの正しい握り方と構え方
パッティングはゴルフにおいて「スコアを決める最重要技術」と言われています。プロゴルファーの試合を見ていると、パターの握り方や構え方にそれぞれ個性があることに気づくでしょう。しかし、初心者の方にとってはどの握り方が自分に合っているのか、正しい構え方とは何なのか、迷うことも多いはずです。
本記事では、パターの基本的な握り方から、プロも実践する様々なグリップ技術、正しい構え方のポイントまで徹底解説します。パッティング完全攻略:スコアを決める最重要技術でも触れていますが、パッティングの基礎を固めることがスコアアップへの最短距離です。
パターグリップの基本形:逆オーバーラッピンググリップ

パターの握り方で最も基本的とされているのが逆オーバーラッピンググリップです。この握り方は、両手の親指をパターグリップの平らな面に沿うように真っすぐ合わせ、左手の人差し指が右手の小指の上に来るように重ねる方法です。
逆オーバーラッピンググリップのメリット
- 手首の動きを抑制:余計な手首の動きを防ぎ、安定したストロークが可能
- 両手の一体感:左右の手が一体となって動き、方向性が安定
- 再現性の高さ:毎回同じ握り方ができるため、スイングの再現性が向上
実際、PGAツアーの統計データによると、上位50選手のうち74%が伝統的なグリップ(逆オーバーラッピングを含む)を使用しており、その有効性が証明されています。
正しい握り方の手順
この基本形をマスターすることで、ゴルフ初心者完全ガイドでも推奨されているように、安定したパッティングの土台を築くことができます。
代表的なパターグリップ5種類
パターグリップには逆オーバーラッピング以外にも、プロが実践する様々な握り方があります。以下の表で主要な5種類のグリップを比較してみましょう。
| グリップ名 | 特徴 | メリット | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 逆オーバーラッピング | 左手人差し指を右手の上に重ねる | 手首の動きを抑制、安定性◎ | 初心者〜上級者まで幅広く |
| クロスハンド | 左手を下側に配置 | 方向性抜群、左肩〜ヘッドが一直線 | ショートパットのミスが多い人 |
| クロウグリップ | 右手でグリップを軽くつまむ | 右手の使いすぎを防止 | 距離感を出したい人 |
| アームロック | 前腕にグリップを固定 | 手首の動きを完全に排除 | イップスに悩む人 |
| ペンシルグリップ | 鉛筆を持つように軽く握る | フィーリング重視、繊細な操作 | タッチを大切にする上級者 |
Golf Digestの分析によれば、クロスハンドグリップを使用するPGAツアープレーヤーは、平均ストロークゲイン順位が69位と、伝統的グリップの75.2位を上回る結果を示しています。
クロスハンドグリップの魅力
特に注目したいのがクロスハンドグリップ(別名:レフトハンドロー)です。右打ちの人は左手が下側になる握り方で、近年プロの間でも採用者が増えています。
このグリップの最大の利点は、左肩からヘッドまでが1本の線になるため、ストローク中のブレが少なく、方向性が安定することです。また、右手の過度な使用を防ぐことができ、ショートパットでの引っかけミスを減らす効果があります。
Golf Monthlyの専門家によれば、4〜8フィート(約1.2〜2.4メートル)の距離でクロスハンドグリップのプレーヤーが最も高い成功率を記録しているとのことです。
パターグリップの選び方:太さ・重さ・素材

握り方だけでなく、パターグリップそのものの選び方も重要です。グリップの特性によって、ストロークの安定性やフィーリングが大きく変わります。
グリップの太さによる違い
太いグリップは、強く握りにくいため余分な力が入りにくく、手首の動きを抑えて安定したストロークを可能にします。楽天GORAの専門家も、パターストロークで手首が動きすぎてしまう人には太めのグリップを推奨しています。
一方、細いグリップは操作性に優れており、フィーリングを重視する方や繊細なタッチを求める上級者に適しています。
グリップの重さが与える影響
グリップの重さもパッティングに影響を与えます。MyCaddieの調査によれば:
- 重いグリップ:ヘッドの効きが小さくなり、自分の感覚で打ちたい方に最適。ストロークが安定しやすい
- 軽いグリップ:ヘッドの効きが大きくなり、オートマチックに打てる。フィーリングを高められる
グリップ素材の特徴
| 素材 | 特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| ラバー | 価格が手ごろ、グリップ力・硬さ・滑りにくさのバランス良好 | 初心者、コストパフォーマンス重視 |
| コード | ゴム素材に糸を練り込み、滑りにくい | 雨や汗で手が滑りやすい人 |
| レザー | ボールの感触が伝わりやすい | 手が乾燥しやすい人、フィーリング重視 |
みんなのゴルフダイジェストでも指摘されているように、グリップ選びはストロークスタイルや手のサイズに合わせることが重要です。
正しいパターの構え方(アドレス)
握り方をマスターしたら、次は正しい構え方を身につけましょう。構え方が安定すれば、ストロークの再現性が格段に向上します。
基本的なスタンス
パッティングのスタンス幅は、肩幅よりも少し狭くするのが基本です。足の向きは目標ラインに対して平行にし、体重は両足に均等に配分します。
ボールポジション
ボールが自分の目線の真下、もしくはやや外側にくるように調整します。これにより、ボールを真上から見ることができ、正確な狙いが可能になります。
簡単な確認方法として、アドレスの状態からボールを目と目の間に持ち上げ、そのまま手を離してみましょう。ボールが元の位置に落ちれば、目線の真下にボールが配置されていることになります。
五角形のイメージ
ALBA Netのレッスンプロが推奨する方法として、両肩・両肘・グリップの5点が五角形になるようにイメージする技術があります。この五角形を崩さずにストロークすることで、安定したパッティングが可能になります。
フェース面の向き
最も重要なのが、フェース面を打ちたい方向へ正確に向けることです。そして、肩・腰・膝・足の向きがフェース面と合っているかをチェックしましょう。
構え方のチェックポイント:
- スタンス幅は肩幅より少し狭く
- ボールは目線の真下
- 両肩・両肘・グリップで五角形を作る
- フェース面を目標に正確に向ける
- 肩・腰・膝・足のラインをフェース面と平行に
これらの要素は効果的なゴルフ練習法でも重要視されており、練習グリーンでの反復練習が推奨されています。
パターストロークの基本:振り子の動き

正しい握り方と構え方ができたら、最後はストロークの基本を押さえましょう。
振り子イメージのストローク
パターの振り方の基本は、振り子のような滑らかな動きを再現することです。首の後ろを軸として、腕と肩が一体となって動くようにします。手首の動きは最小限に抑えることが重要です。
StepGolfのインストラクターによれば、手首を使いすぎると距離感が不安定になり、方向性も乱れやすくなるため、肩の回転でストロークすることを意識すべきとのことです。
テンポとリズム
プロゴルファーのパッティングを観察すると、それぞれ独自のリズムを持っていることがわかります。しかし共通しているのは、一定のテンポでストロークしているという点です。
バックスイングとフォロースルーの時間を均等にし、滑らかに振り抜くことで、距離感の精度が向上します。
距離感の作り方
距離感は振り幅で調整します。強さではなく、振り幅を変えることで距離をコントロールしましょう。これはゴルフスイング完全マスターでも触れられている基本原則で、パッティングにも応用できます。
ショートパット(1〜2メートル)では小さい振り幅、ロングパット(5メートル以上)では大きい振り幅というように、距離に応じて調整します。
まとめ:自分に合った握り方を見つけよう
パターの握り方と構え方は、パッティング上達の基礎となる重要な要素です。本記事で紹介した内容をまとめると:
握り方のポイント
- 初心者はまず逆オーバーラッピンググリップから始める
- 方向性に悩む場合はクロスハンドグリップを試す
- グリップの太さ・重さ・素材も自分のスタイルに合わせて選ぶ
構え方のポイント
- スタンスは肩幅より少し狭く
- ボールは目線の真下に配置
- 五角形のイメージで安定したアドレスを作る
ストロークのポイント
- 振り子のような滑らかな動きを意識
- 手首ではなく肩の回転でストローク
- 距離感は振り幅で調整
最も重要なのは、自分に合った握り方と構え方を見つけることです。プロでもそれぞれ異なるスタイルを持っているように、あなたにも最適な方法があるはずです。
コースでのラウンド攻略でも実践できるよう、練習グリーンで様々な握り方を試し、自分にとって最も安定するスタイルを見つけましょう。パッティングの基礎を固めることで、スコアメイク術の向上にも直結します。
参考文献:






