OB・紛失球・暫定球のルール
ゴルフのラウンド中、ボールがOBになったり、見つからなくなったりすることは誰にでもあります。このような状況で正しく対処できるかどうかが、スムーズなプレー進行とスコアメイクの鍵となります。本記事では、OB(アウトオブバウンズ)、紛失球(ロストボール)、暫定球(プロビジョナルボール)の正確なルールと実践的な対処法を徹底解説します。
OB(アウトオブバウンズ)の基本ルール

OBとは、ゴルフコースのプレー可能区域外にボールが出てしまった状態を指します。OBの境界は白杭または白線で示されており、ボール全体が境界線より外側にある場合にOBと判定されます。
OBのペナルティと打数の数え方
OBになった場合のペナルティは1打罰+打ち直しです。これは「ストロークと距離の救済」と呼ばれる処置で、元の場所から再度ショットを打つ必要があります。
具体的な打数の数え方は以下の通りです:
- 1打目がOBの場合:次に打つのは3打目(1打目+1打罰+打ち直しの1打)
- 2打目がOBの場合:次に打つのは4打目(2打目+1打罰+打ち直しの1打)
- 連続してOBになった場合も同様に+2打ずつ増えていきます
ゴルフルールとマナー完全ガイドでは、OBを含むゴルフの基本ルールを詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
プレイング4(前進4打)の活用
多くのゴルフ場では、プレー進行を円滑にするためにプレイング4と呼ばれる特設ティーがフェアウェイに設置されています。1打目がOBやロストの可能性がある場合、ボールが見つからなければ、この特設ティーから4打目として打つことができます。
これはローカルルールであり、すべてのゴルフ場で採用されているわけではありませんが、初心者の方や競技以外のプライベートラウンドでは積極的に活用することで、スムーズなプレー進行が可能になります。
詳細はR&A公式ルール Rule 18で確認できます。
紛失球(ロストボール)のルールと対処法
紛失球とは、打ったボールが見つからない状態を指します。2019年のルール改正により、ボールを探す時間が5分から3分に短縮されました。この3分以内にボールが見つからなければ、紛失球として処理しなければなりません。
紛失球の基本的な処置方法
紛失球の標準的な処置は、OBと同じく「ストロークと距離の救済」です。つまり、1打罰で元の場所から打ち直しとなります。
1打目を打った後、ボールが見つからず紛失球となった場合:
- 元の位置(ティーイングエリア)に戻る
- 1打罰を加える
- 3打目として再度ショットを打つ
2019年ルール改正による新しいオプション
2019年のルール改正で、競技ではない一般的なラウンドにおいて、2打罰でボールが紛失したと思われる付近からプレーを再開できるローカルルールが認められるようになりました。
この処置を利用する場合:
- ボールが紛失したと推定される地点を特定
- その地点から最も近いフェアウェイのエッジを見つける
- 2打罰を加えてその地点からプレーを続行
ただし、このルールは競技では通常使用できず、あくまでカジュアルプレー向けのオプションです。詳しくはUSGA公式ガイドをご参照ください。
コースでのラウンド攻略:実践テクニック集では、ロストボールを避けるためのコースマネジメント戦略も紹介しています。
暫定球(プロビジョナルボール)の正しい使い方

暫定球は、打ったボールがOBや紛失球になる可能性がある場合に、プレー時間を短縮するために打つ予備のボールです。正しく使用することで、スムーズなプレー進行が可能になります。
暫定球を打つ際の必須要件
暫定球を打つ際に最も重要なのが、必ず「暫定球を打ちます」と明確に宣言することです。単に「もう1球打ちます」や「リロードします」といった曖昧な表現では不十分で、正式な宣言がない場合、そのボールは暫定球ではなく新しいインプレーのボールとみなされ、ペナルティが科されます。
正しい宣言の例:
- 「暫定球を打ちます」
- 「プロビジョナルボールを打ちます」
- 「Provisional ball」(英語圏では)
暫定球の打ち方と制限
暫定球に関する重要なルールポイント:
- 回数制限なし:暫定球自体もOBや紛失の可能性がある場合、さらに暫定球を打つことができます
- 最初のボール優先:元のボールが見つかった場合、たとえ暫定球がより良い位置にあっても、必ず最初のボールでプレーを続行しなければなりません
- 3分の捜索時間:最初のボールを探す時間は3分以内です
- 誤球のペナルティ:最初のボールが見つかったのに暫定球でプレーした場合、2打罰が科されます
暫定球が有効な状況と無効になる状況
暫定球が使える状況:
- ボールがOBになった可能性がある
- ボールがペナルティエリア外で紛失した可能性がある
暫定球が使えない状況:
- ボールが明らかにペナルティエリア(ウォーターハザードなど)内にある場合
- ボールが確実にコース内にあることがわかっている場合
スコアメイク術:効率的にスコアを縮める方法では、暫定球を含むリスクマネジメントの戦略を解説しています。
OB・紛失球・暫定球のルール比較表
| 項目 | OB(アウトオブバウンズ) | 紛失球(ロストボール) | 暫定球(プロビジョナルボール) |
|---|---|---|---|
| 定義 | 白杭・白線の外側 | 3分以内に見つからないボール | OB・紛失の可能性に備えて打つ予備球 |
| ペナルティ | 1打罰+打ち直し | 1打罰+打ち直し | 宣言なしの場合2打罰 |
| 処置方法 | 元の位置から打ち直し | 元の位置から打ち直し、または2打罰で付近から再開 | 最初のボールが見つかればそちらを使用 |
| 捜索時間 | 3分以内 | 最初のボールの捜索は3分以内 | |
| 打数の数え方 | 1打目OB→次は3打目 | 1打目紛失→次は3打目 | 最初のボール発見時は暫定球を放棄 |
| 宣言の必要性 | 不要 | 不要 | 必須(「暫定球を打ちます」) |
| 回数制限 | 制限なし(何度でも可) |
この表はALBA Net公式ガイドを参考に作成しました。
実践での注意点とよくある間違い

よくある間違い1:暫定球の宣言忘れ
最も多い間違いが、暫定球を打つ際の宣言を忘れることです。「もう1球打っておこう」と何気なく打ってしまうと、それは暫定球ではなく新しいインプレーのボールとみなされ、最初のボールが見つかっても使用できなくなります。
正しい対処法:必ず「暫定球を打ちます」と同伴競技者に聞こえるように明確に宣言してから打つこと。
よくある間違い2:ボール捜索時間の超過
2019年のルール改正前は5分でしたが、現在は3分以内と短縮されています。この時間を守らないと、紛失球として処理しなければなりません。
正しい対処法:スマートフォンやゴルフウォッチでタイマーを3分に設定し、時間を意識して捜索する。見つからなければ速やかに暫定球や打ち直しの処置に移行する。
よくある間違い3:最初のボールが見つかったのに暫定球を使用
暫定球がフェアウェイど真ん中、最初のボールがラフの悪いライという状況でも、最初のボールが3分以内に見つかれば、そちらを使わなければなりません。暫定球を使用してしまうと2打罰が科されます。
正しい対処法:最初のボールが見つかったら、たとえライが悪くても、そこから正直にプレーを続ける。これがゴルフの誠実さです。
Regina公式ガイドでも暫定球の間違いやすいポイントが詳しく解説されています。
スコアへの影響を最小限にするコツ
ティーショットでのリスク管理
OBが多いホールでは、無理に飛距離を求めるよりも、確実にフェアウェイに置くことを優先しましょう。ドライバーではなく3番ウッドやユーティリティを使うことで、OBのリスクを大幅に減らせます。
ドライバー完全攻略:飛距離アップとコントロールでは、安全性と飛距離を両立させる方法を詳しく解説しています。
暫定球を活用したプレー時間短縮
OBや紛失の可能性が少しでもある場合は、積極的に暫定球を打っておくことをお勧めします。これにより:
- 元の場所に戻る手間が省ける
- プレー時間が大幅に短縮される
- 後続組への配慮にもなる
ただし、暫定球を打つ際は必ず宣言を忘れずに。
メンタル面での対処法
OBや紛失球は誰にでも起こりうるミスです。起きてしまった後に引きずらず、次のショットに集中することが大切です。1打の損失に囚われて次々とミスを重ねないよう、気持ちを切り替えましょう。
ゴルフメンタル強化法:心を整えてベストプレーでは、ミスショット後のメンタルリセット法を紹介しています。
まとめ:ルールを守ってスムーズなプレーを
OB・紛失球・暫定球のルールは一見複雑に見えますが、基本を押さえればそれほど難しくありません。重要なポイントを再確認しましょう:
- OBのペナルティ:1打罰+打ち直しで、1打目OBなら次は3打目
- 紛失球の捜索時間:2019年改正で3分以内(旧5分)
- 暫定球の宣言:「暫定球を打ちます」と必ず宣言すること
- 最初のボール優先:見つかったら暫定球より悪いライでも最初のボールを使用
- プレー時間短縮:OBや紛失の可能性があれば積極的に暫定球を活用
これらのルールを正しく理解し、実践することで、スムーズなプレー進行とスコアメイクが可能になります。特に初心者の方は、ゴルフ初心者完全ガイド:基礎から学ぶゴルフ入門で基本的なルールとマナーを学び、自信を持ってコースデビューしましょう。
ゴルフは紳士・淑女のスポーツです。ルールを守り、マナーを大切にしながら、素晴らしいラウンドを楽しんでください。






