深いラフからの脱出ショット
ゴルフコースでティーショットやセカンドショットが少しずれただけで、ボールが深いラフに沈んでしまう経験は誰にでもあるでしょう。深いラフからの脱出は多くのゴルファーにとって大きな課題です。しかし正しい技術と戦略を身につければ、深いラフからでも確実に脱出し、大きなスコアロスを防ぐことができます。この記事では、深いラフからの脱出ショットに必要な技術、クラブ選択、注意点を徹底的に解説します。
深いラフの基本理解と判断基準

深いラフからのショットで最も重要なのは、まず現状を正確に把握することです。ボールがラフにどれだけ沈んでいるか、芝の密度はどうか、芝目はどちらを向いているかを確認する必要があります。
Honda GOLFによると、深いラフでは残り距離に関わらず短い番手を選び、フェアウェイへの脱出を優先すべきとされています。ピンまで150ヤード残っていても、50ヤード打ってフェアウェイに出すという選択が大叩きを防いでくれるのです。
芝目の確認も重要で、逆目の場合は抵抗が大きくなり飛距離も出ないため、ロフト角が大きめのクラブを持ってラフから脱出させることを優先させましょう。深いラフでは無理をせず、確実にフェアウェイに戻すことがコースマネジメントの基本です。
| ラフの深さ | ボールの沈み具合 | 推奨クラブ | 戦略 |
|---|---|---|---|
| 浅いラフ | ボールの半分以上見える | 通常より1番手下げる | 距離を狙える |
| 中程度のラフ | ボールの上部のみ見える | 9番~PW | 安全に脱出 |
| 深いラフ | ボールがほとんど見えない | PW~SW | フェアウェイへ出すのみ |
| 超深いラフ | ボールが完全に沈んでいる | SW | 横や後ろへ出す選択も |
クラブ選択の原則と判断方法
深いラフからのクラブ選択は、スコアを大きく左右する重要な判断です。GOLF5のガイドでは、ボールがラフにすっぽり埋まっているようなライなら、残りの距離にかかわらずピッチングウェッジやアプローチウェッジなどでフェアウェイに戻すことを優先するよう推奨しています。
深いラフの場合、9番アイアンやピッチングウェッジなど、なるべく芝の影響を受けずに振り抜きやすい短いクラブの選択がおすすめです。超深いラフの場合はピッチングウェッジ、場合によってはサンドウェッジを持って打つとよいでしょう。
STEPGOLFによると、ラフに入ったら残り距離に合わせてクラブを選択するのではなく、あえて短いクラブで打つことが重要とされています。これは深いラフでは芝の抵抗が大きく、通常の飛距離が出ないためです。
ロングアイアンやユーティリティは深いラフでは使いにくいクラブです。ヘッドスピードが十分にある上級者以外は、確実に振り抜けるショートアイアンを選択しましょう。アイアンショットの基本技術があれば、深いラフからでも安定した脱出が可能になります。
構え方とアドレスの重要ポイント

深いラフからの脱出ショットでは、通常のアドレスとは異なる構え方が必要です。PGA.comのプロによるアドバイスでは、ボールを右足寄りに置き、やや左足に体重をかけることが推奨されています。
グリップは芝に負けないようにしっかり握っておくことが重要です。通常よりもグリップ圧を強めにすることで、インパクトで芝の抵抗を受けてもクラブがねじれるのを防げます。特に左手のグリップをしっかりと握る必要があります。
スタンスは通常よりもやや広めに取り、体重配分は左足6対右足4程度にします。これによりダウンブローの軌道が作りやすくなり、ボールの手前の芝の抵抗を最小限に抑えられます。
フェースの向きについては、Backswing.comによると、フェースを少し開いて構えることでラフの抵抗が軽減されるというメリットがあるとされています。ただしフェースを開く場合は、開いてから握り直すことを忘れずに、開いた分だけ左を向く必要があります。
スイング技術と打ち方のコツ
深いラフからの脱出ショットでは、特別なスイング技術が求められます。Golf.comのプロによる解説では、手首を早めにコックして、スイングを急角度にする技術が紹介されています。
テークバックではコッキングを早めに入れてコンパクトに抑えます。これにより急角度な軌道が作れ、ボールの手前の芝の抵抗を減らすことができます。クラブを上から入れるイメージで打つといいでしょう。
インパクトではクラブを横から入れず鋭角に入れることが重要です。ダウンブローで打ち込むことで、なるべく芝の抵抗を受けないようにできます。ボールの手前にあるラフの抵抗を受けにくくなるというメリットがあります。
フォロースルーでは無理に大きく振り抜こうとせず、コンパクトに抑えます。深いラフでは大きなフォロースルーは不要で、むしろインパクトで加速させることに集中しましょう。インパクトで加速させないと、ラフがクラブを掴んで失速してしまいます。
力任せにならないことも重要です。抵抗があるからといって力を入れてスイングすれば、スイング自体が崩れます。ゴルフスイングの基本を守り、リズムとテンポを大切にしましょう。
| スイングポイント | 通常ショット | 深いラフからの脱出 |
|---|---|---|
| テークバック | ゆったり大きく | コンパクトに急角度 |
| コッキング | トップで完成 | 早めに入れる |
| ダウンスイング | 緩やかな軌道 | 急角度に打ち込む |
| インパクト | 横からスイープ | 上から鋭角に |
| グリップ圧 | 通常 | やや強め |
| フォロースルー | 大きく振り抜く | コンパクトに |
注意すべきミスとその対策

深いラフからのショットには、いくつかの典型的なミスパターンがあります。これらを理解し、事前に対策を講じることで成功率を高められます。
最も多いミスは、欲を出して距離を稼ごうとすることです。深いラフではまずフェアウェイに戻すことを最優先にし、次のショットで距離を稼ぐという2段階の戦略が正解です。
フライヤーにも注意が必要です。芝がフェース面とボールの間に入り込むことで十分なスピンがかからず、番手以上の飛距離が出てしまう現象がフライヤーです。浅めのラフの場合は番手を一つ落とすとよいでしょう。
打つ前に似たライで何度か素振りをして、ヘッドの抜けや芝の状況を確認することも重要です。実際に芝に触れてみることで、どれくらいの抵抗があるかを感じ取れます。
あまりに深いラフにボールが入ってしまった場合は、出すだけを選択する勇気も必要です。ピンまでが何ヤード残ろうと、9番やPWなどショートアイアンでフェアウェイに脱出することが最優先となります。
練習方法と上達のステップ
深いラフからの脱出技術を身につけるには、実践的な練習が欠かせません。練習場では通常マットの上から打つため、ラフからの練習ができないという問題があります。そこで効果的な練習法を工夫する必要があります。
可能であれば、練習グリーン周辺のラフエリアで練習するのが最も効果的です。実際のラフの抵抗を感じながら、様々な深さのラフから打つ経験を積みましょう。
自宅での練習では、人工芝マットの上にタオルを敷いてボールを置き、ラフの抵抗を再現する方法があります。タオルの厚さや枚数を変えることで、異なる深さのラフをシミュレートできます。
コースでラウンドする際は、意図的に深いラフから打つ機会を作るのも良い練習になります。ティーショットやセカンドショットでラフに入った時、安全な状況であれば様々なクラブや打ち方を試してみましょう。
段階的な上達のステップとしては、まず浅いラフから確実に打てるようになり、徐々に深いラフに挑戦していくことが重要です。いきなり超深いラフから練習するのではなく、中程度のラフで基本技術を身につけてから難易度を上げていきましょう。






