バンカーでのルールと禁止事項
バンカーショットは、ゴルフにおいて最も緊張する瞬間の一つです。砂の中からボールを脱出させることも難しいですが、さらに複雑なのがバンカー内でのルール規定です。違反すると2打罰が科されるため、正しい知識を身につけることがスコアメイクには欠かせません。本記事では、ゴルフルールとマナー完全ガイドの一環として、2026年最新のバンカールールと禁止事項を詳しく解説します。
バンカーの定義と基本ルール

バンカーとは、芝や土を取り除いて砂で満たされた区域のことを指します。USGAとR&Aの規則12.1によれば、ボールの一部が砂に触れているか、通常砂がある区域の地面の端の内側にあれば、そのボールはバンカー内にあると判断されます。
バンカー内での最も基本的なルールは、ストロークを行う前にクラブを砂につけてはいけない(ソール禁止)というものです。これに違反すると一般罰が適用され、ストロークプレーでは2打罰、マッチプレーではそのホールの負けとなります。
2019年にゴルフルールは35年ぶりに大幅改正され、バンカー内のプレーもより分かりやすく、プレーのスピードアップを図るための変更が加えられました。そして2026年1月1日には、USGAとR&Aが2023年ルールの追加明確化.pdf)を発表し、より詳細な解釈が示されています。
バンカー内での禁止事項
バンカー内では、以下の行為が禁止されており、違反すると2打罰が科されます。
クラブのソール禁止
ストロークを行う前に、クラブのソール(クラブヘッドの底部)を砂につけてはいけません。具体的には以下の状況で砂に触れると罰が科されます:
- ボールのすぐ手前や後ろにソールする:アドレス時にクラブを砂につける行為
- 練習スイング時に砂に触れる:素振りの際にクラブが砂に接触する
- バックスイング時に砂に触れる:実際のスイング開始時にクラブが砂に触れる
これらはゴルフスイング完全マスターを実践する際にも注意が必要なポイントです。
バンカーの状態をテストする行為
砂の状態を確認するために手やクラブで砂に触れることは禁止されています。これには以下が含まれます:
- 砂の硬さや深さを確認するために手で触る
- クラブで砂をならして状態を調べる
- 足で必要以上に砂を掘り返す(スタンスを取るための適度な足の踏み込みは許可)
詳細はR&A公式ルール12で確認できます。
罰が科される具体例
| 行為 | 罰則 | 備考 |
|---|---|---|
| アドレス時のソール | 2打罰 | 最も多い違反 |
| 練習スイングで砂に触れる | 2打罰 | 素振りは慎重に |
| バンカーの状態テスト | 2打罰 | 手やクラブで触るのはNG |
| バックスイング時の接触 | 2打罰 | スイング軌道に注意 |
バンカー内で許可されている行為
一方で、2019年のルール改正により、以下の行為は罰なしで許可されるようになりました。
ルースインペディメントの除去
ゴルフフレンズの解説によると、バンカー内のルースインペディメント(自然物)を自由に取り除くことができます。これには以下が含まれます:
- 葉や小枝
- 石や土の塊
- 昆虫や動物の排泄物
- 枯れた草や松ぼっくり
これは大きな改正点で、以前は触れただけで罰が科されていました。
体を支えるための砂への接触
転倒を防ぐため、または体のバランスを保つために手やクラブで砂に触れても罰はありません。具体的には:
- 転びそうになったときに手をつく
- クラブやレーキに寄りかかって体を支える
- バンカーの縁を登る際に手をつく
クラブやバッグの設置
バンカー内にクラブやバッグを置くことは許可されています。また、計測やマーク、リプレースなどのルール上の行為のために砂に触れることも認められています。
スタンスを取るための足の踏み込み
ストロークや練習スイングの準備として、足を砂に踏み込むことは許可されています。ただし、必要以上に砂の状態をテストする目的での踏み込みは禁止です。
バンカー内での救済措置

バンカー内でボールがアンプレヤブル(打てない状態)になった場合、いくつかの救済オプションがあります。
1打罰の救済(バンカー内)
規則19.3に基づき、1打罰で以下の救済が受けられます:
- ストロークと距離の救済:直前にストロークした場所に戻る
- 後方線上の救済:ホールとボールを結んだ延長線上のバンカー内でドロップ
- 横方向の救済:ボールを基点に2クラブレングス以内のバンカー内でドロップ
2打罰の救済(バンカー外)
2019年のルール改正で追加された救済措置として、2打罰を受け入れることで、ホールとボールを結んだ延長線上のバンカー外にドロップできます。
ALBA Netの解説によると、この新ルールはバンカーから脱出するのにいつも2打以上かかってしまう初心者ゴルファーにとって、スコアアップとプレー時間短縮の両方に役立つ画期的な変更です。
| 救済オプション | 罰打 | ドロップ位置 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| バンカー内(後方線上) | 1打罰 | バンカー内 | ★★★ |
| バンカー内(2クラブ以内) | 1打罰 | バンカー内 | ★★★★ |
| バンカー外(後方線上) | 2打罰 | バンカー外 | ★★ |
| ストロークと距離 | 1打罰 | 元の位置 | ★ |
異常なコース状態での救済
バンカー内に水たまり(一時的な水)や修理地がある場合、無罰の救済が受けられます。ただし、救済エリアは原則としてバンカー内に限定されます。もしバンカー内に完全な救済が得られる場所がない場合は、最大限の救済が得られる場所にドロップします。
Golf Noticeの2024年解説では、異常なコース状態での救済手順が詳しく説明されています。
バンカー内での戦略的な考え方
バンカーショットを成功させるには、ルールを守りながら適切な戦略を立てることが重要です。
状況判断とリスク管理
バンカーに入った際は、まず以下を判断しましょう:
- 脱出の難易度:ボールのライ、砂の状態、バンカーの深さ
- グリーンまでの距離:ピンを狙うか、安全に出すか
- 罰打を受け入れるか:2打罰でバンカー外に出す選択肢も検討
コースマネジメント戦略の観点から、無理に1打で脱出を狙うよりも、確実な選択肢を取ることがスコアメイクには重要です。
練習での準備
バンカーショットのルールを頭で理解していても、実践で守れなければ意味がありません。効果的なゴルフ練習法では、以下を推奨しています:
- 練習場のバンカーでルールを意識した素振り
- ソールしない習慣づけ
- 様々なライからの脱出練習
メンタル面での準備
バンカーに入るとプレッシャーを感じるゴルファーは多いですが、ゴルフメンタル強化法を活用して冷静に対処しましょう。ルール違反は焦りから生まれることが多いため、一呼吸置いて確認することが大切です。
よくある質問と間違いやすいポイント
Q1: バンカーレーキで砂をならしてもいいの?
A: ストロークを行った後であれば、コースの保護のために砂をならすことは推奨されています。むしろ、プレー後にレーキで砂をならすのはマナーとして重要です。ただし、ストロークを行う前に自分のボールの周辺の砂をならすことは、バンカーの状態をテストする行為とみなされ2打罰となります。
Q2: バンカー内で足を踏み込むのはどこまで許される?
A: スタンスを取るための通常の足の踏み込みは許可されています。しかし、必要以上に足で砂を掘り返して状態を確認する行為は禁止です。Golf.comの基本ルールでは、自然なスタンスの範囲内であれば問題ないと説明されています。
Q3: バンカーの縁にボールがある場合は?
A: ボールの一部が砂に触れていれば、たとえバンカーの縁にあってもバンカー内のボールとして扱われます。逆に、バンカーの縁の草や土の上にあり、砂に全く触れていなければバンカー外のボールです。
Q4: 雨でバンカーに水が溜まっている場合は?
A: 一時的な水(カジュアルウォーター)による異常なコース状態として、無罰の救済が受けられます。ただし、救済エリアはバンカー内が原則です。バンカー内に完全な救済が得られる場所がない場合、最大限の救済が得られる場所か、1打罰でバンカー外に救済を受けることができます。
Q5: 目玉(ボールが砂に埋まっている)の場合も同じルール?
A: はい、ボールが砂に埋まっている「目玉」の状態でも、バンカー内のルールは同じです。ソールしたり、砂の状態をテストしたりすると2打罰です。打てないと判断した場合は、アンプレヤブルの救済を利用できます。
まとめ:バンカールールを味方につけてスコアアップ
バンカーでのルールと禁止事項を正しく理解することは、無駄な罰打を避け、スコアメイクに直結します。特に以下のポイントを押さえておきましょう:
- ソール禁止が基本:ストロークの前にクラブを砂につけない
- ルースインペディメントは除去可能:2019年改正で自由に取り除ける
- 救済措置を活用:2打罰でバンカー外に出る選択肢も有効
- 許可されている行為を把握:体を支える、スタンスを取るなどは問題なし
- 2026年の最新ルールを確認:USGAとR&Aの追加明確化をチェック
バンカーショットは技術だけでなく、ルールの知識も求められる奥深いプレーです。ウェッジショット完全マスターで技術を磨きつつ、本記事で学んだルールを実践で活用してください。
正しい知識と適切な判断で、バンカーを恐れずに攻略し、スコアメイク術に活かしていきましょう。ルールを味方につければ、バンカーも立派なスコアアップのチャンスになります。






